蕩児たちの黄昏・3



腹に膝蹴りをされた。



彼は軍事訓練と称して日夜鍛えてるから腹は筋肉で割れているし彼女は案外力がないから

痛くはなかった。

腹は。



ハートが割れた気持ちだった。粉々に砕けた。



ポプランはそこそこいい雰囲気でお互い近づいていたと思っていたし、アッテンボローを深追いせずいい

ところまで来ていたはずで。そろそろくどいてもいいかなと告白を決心。白い薔薇の花束、

「アンネマリー!」を一抱え買い彼女の好きな極上の甘めのシャンペンを用意して、

「あなたを愛しているんです。」といって、彼女からがんと拒絶された。うたれづよさには定評がある

ポプランだけれど彼女のあの冷たい眸は忘れられない。



おかしいな。


あれだけ素敵な笑顔を見せてくれたのに。

ハートが砕けた。

数百人の女性に袖にされてもここまで彼は落胆しなかったと思われる。心も近づいたと思って

いたから・・・・・・アッテンボローの冷たい表情のしたの幼い心や、純粋な気持ち、やさしさやもろさも

垣間見たポプランだったから、もう彼女と恋人になれるのではと思っていたら。

振られた。

木っ端微塵に。



深入りしたせいで案外ふてぶてしいはずの撃墜王殿も不貞腐れてしまった。



なんなんだ。何が気に入らない。ポプランの思考パターンは最初はその点をうろうろしていた。



アッテンボローはデートに誘っても笑顔を見せた。

アッテンボローは手を握っても拒否しなかった。

アッテンボローは彼が6時間ごとに電話しても素直に抗生物質を飲んだ。



彼女は絶対自分が好きなはずなんだがなぜ今現在彼女が自分の隣にいないのか、ポプランは

本当にわからなかった。



「小官と、男女のお付き合いをしませんか。あなたを愛しているんです。」これのどこに不備があるの

だろうかと自分がアッテンボローに言った告白の言葉を思い返す。

不備はないじゃないか。完璧だと思う。でも彼女は言った。



「・・・そういうのは勘弁してほしいな。私はお前さんのプライバシーを知っているし、お前さんの女性

コレクションの仲間には入りたくない。今までどおりでいいじゃないか。それができないならお前さん

とはこれっきりだ」



なぜそこで逃げるのだろうとポプランは引っ込まずにいった。

「本当にあなたを愛しているんです。信じてください。コレクションに入れるとかそういう気持ちは

ないんです」

そういってちょっと強引だとは思ったが、抱き寄せようとしたら彼女の膝がポプランのみぞおちに入った。

なかなか見事な蹴りで。



全く想定外だった。

彼女はそれきり口をきかなかった。

ダスティ・アッテンボローはそれきり12月26日まで口をきいてくれなかった。

しかもポプランが嫌悪する・・・・・・あちらも相手にしていないであろうがワルター・フォン・シェーンコップと

公道でキスをしていた・・・・・・。



「もう。二年も前の話を出すなよ。すごく私が悪者みたいじゃないか。お前の風評を思えば自分の

心を守りたいと思う防衛本能が働いたんだ。」

二人の時間。

いまはポプランの正妻になっているアッテンボローは今夜ベッドで昔話をして隣で横になっている

ポプランの耳を軽くつまんだ。



「いや何となく昔を懐かしむときがある。結局さ。「お前一人」って単語が抜けていたことがアウト

だったわけだろ。厳しい判定だよな。」



彼は腕を出した。つまりアッテンボローにここで寝ろといっているのである。

交際当初は気がひけたし腕も痛いだろうからと、遠慮したが今ではころんと腕の上に頭を乗せるのを

アッテンボローはためらわなくなった。どうせ痛くなったらポプランは適当に腕の位置をどける。



「うーん。・・・・・・そういうことかな。・・・・・・私には大事な言葉だったんだ。・・・・・・特にお前から

聞きたいなって思ってたけれど無理な相談だったんだって。」

「でも現在俺を独占しているのは誰だ。かわいいやつめ。」

彼女の頬にキス。



「・・・・・・うん。わたしだよな・・・・・・。間違いなく。疑うほど病んでないからな。」

じっと彼の眸を見つめてアッテンボローは言った。

「あの噂は誰が流したかわからないままだけど、結局いまふたりこうしてるよな。」と

ポプランの額に唇を当てた。

「あれはヤン・ウェンリーじゃないかな。なんかそう思うんだが。」・・・・・・アッテンボローは凝固した。



ええ。先輩が。



「あの恋愛音痴の先輩が。ありえないよ。オリビエ。」とアッテンボローは彼の腕の中で苦笑をした。

「あの噂が出たのはおれとお前がカフェで待ち合わせて飲みにいったとき・・・・・・そのカフェで一度

うちの司令官とであっただろ。あのあとなんだよな。・・・・・・お前うちの司令官は野暮だけどそう

恋愛音痴じゃないぞ。少なくともお前以上は読んでる・・・・・・。」

「え。先輩以下なのか。私。」とアッテンボローがポプランに唇を尖らせて抗議した。

その唇に唇が重ねられた。

「・・・・・・キスしてる場合じゃないって。私のほうが先輩よりシャープなのか。ありえないよ。」

「ちょうどキスするのにいい形だったからつい。・・・・・・お前な。お前ってすごく色恋沙汰では疎いぞ。

ヤン・ウェンリーはわざと知らんフリをしているだけだ。多分発言の影響力が大きいから言わないって

ところだろうな。フレデリカ姫の気持ちなぞとっくにご承知だぜ。あのひと。」



そ、そんなあ。

今度は口をへの字にしてもまたキスをされた。

どのみちキスしてくるんじゃないか。オリビエ・ポプランは。



「お前のそういう抜けたところもすごくかわいいぜ。きっと育ちがいいんだろうなあ。年上とは思えぬ

あどけなさに心奪われる。いいんだ。お前はそういう感じで。あざとさがなくて。・・・・・・愛してる。」


今度は彼女の思考までもストップするような甘いキスをアッテンボローは賜った。

つい甘い吐息を漏らしたので二人の夜が始まった・・・・・・。



あの日の12月26日。明け方の0500時。



「ね。今夜もきていいでしょ。ハニー。」



ポプランは暗い部屋の中で先にベッドを降りた。手馴れたすばやさで・・・・・・いまでは真っ裸なのだが

当時は手馴れたすばやさでシャツを羽織った。彼は自分の部屋に戻って制服に着替えなければならない。

初めての夜だったからアッテンボローのほうはまだベッドの中。

「起きなくていいぜ。まだ早いからな。」ポプランはそういって彼女が起き上がろうとするのを止める。

でもやっぱり見送りくらいはしたいからローブを羽織って起きた。



「今夜。だめ?ハニー。ここに来ていい?」瀟洒な緑の眸が煌めく。

「・・・・・・うん。」きっといますごい顔になっていそうでかがみを見るのが恐いアッテンボローであった。

「明日も、あさっても、その次も。きていいか。・・・・・・・ダスティ・アッテンボロー。」起き上がった彼女を

引き寄せてやさしいくちづけを落とした。

「・・・・・・うん。いいよ。」やわらかい、温かな唇がはなれてアッテンボローはなぜかとても寒い気持ち

がした。

恋をして、情事があって。朝恋人が帰る。

こんなこと過去にも幾度も繰り返しているはず。・・・・・・さみしいと思うのは錯覚だよねとアッテンボローは

自分に言い聞かせた。



「・・・・・・朝、食べていかなくていいのか。珈琲とか入れるけど。」彼女はポプランの背中に聞いた。

「気にするな。朝飯は家で食うよ。恋人になったからって何もかもさせられない。ご馳走になるときは

なるけどな。」彼は着替えもすっかり済ませて靴を履いた。

「そか・・・・・・。そういうものか。」

アッテンボローは見ないフリをして呟いた。

ポプランを見ているとはなれがたい気持ちになる。今日は自分も彼も出勤日だし、彼女だって

支度しないといけない。シャワーも浴びたいし。ゆっくり湯船に浸かりたい・・・・・・。

「風呂使えばいいのに。二つとも掃除して使えるよ。」一応いっておく。

「今朝は仕方ないな。俺制服じゃないし。帰る。」

あ、そ。

鏡をのぞいてみる。

まるっきりの素顔だなと自分でもあきれてしまう。美人とひとはいうけれどこんなのちっともきれいじゃ

ないじゃないか・・・・・・。



「・・・・・・ダスティ。おいで。」

帰宅準備万端のポプランがアッテンボローの手を引いた。ぎゅっと抱き締められた。



「・・・・・・さみしそうだなあ。」

「さ、みしくなんかないよ。・・・・・・べつに。」

腰を抱かれているので上半身をよじって顔をあわせないようにする。てれと、さみしさ。やっぱり

さみしいのかな、私はと思う。

別に今夜限りの仲じゃない。彼は自分ひとりを恋人といってくれた。だったらまた会える。

少なくとも今夜会える。

ポプランはそんな彼女をじっと見て。

「じゃあ今夜な。電話してこっち来るから。それとも外に飯食いに行く?」

「・・・・・・ううん。私がつくるのはイヤかな・・・・・・。」髪を一房いじってアッテンボローはまだ

目をあわさぬまま言う。

いいや。手料理美味しいからうれしいなとポプランはアッテンボローの頬にキスをした。

「じゃあ。帰るぜ。こっち向いて。キスして。」

ためらいがちに彼の唇にキスをした。やわらかくて温かな、心地よい感触。



でも、すぐ唇を離した。



彼の顔を見るととても穏やかな表情で少し戸惑う。その顔に見入っていたら長い

くちづけをされた。「電話してこっち来る。今夜な。愛してるぜ。ダスティ。」



さっきまで目の前にいたのに彼はもう玄関ホールにいた。「戸締りしろよ。物騒だからな。」といって

彼は帰った。

「・・・・・・戸締りしている部屋に勝手に入ってきたのは・・・・・・お前じゃないか。」

と呟いても大きな部屋で小さく響くだけ。



アッテンボローはこれじゃだめだと珈琲を沸かしてその間に浴槽に湯をはった。熱い珈琲を飲むと

少しまともになってきた。



何が分かれがたいのだろう。

これから数時間したらまたあいつのファニーフェイスを目の前にして笑っている自分がいるはずだ。

ペースがつかめないからこんな複雑な気持ちになるんだとひとりでゆっくり浴槽に浸かる。

温まったらさっさと着替える。

ニュースだけは目を通す。

しっかり朝食をいただくころにはいつもの「ダスティ・アッテンボロー」に戻る・・・・・・。







仕事を終えた12月26日のダスティ・アッテンボローは自分の自宅に帰った。1800時。

チャイムが鳴って大きなはこの荷物が届いた。差出人は・・・・・・ポプランだった。そしてあて先も住所は

ここで彼女の名前・・・・・・その隣に「オリビエ・ポプラン」と書いてある。

「なんだこれは。」アッテンボローは箱の大きさの割りに重さがないのでいったん受け取りリビングにおいた。

中身は見たいけれど自分宛でもありポプラン宛でもあるからやつがきたら箱を開けようと思って

さて夕飯はは何が食べたいかなと彼女の胃袋と相談した。



彼女は自分が食べたいものをつくり食べる。あまり男のためではない。

パストラミをつくったんだっけ。あれをきろう。チーズのパスタを作って。オレンジを絞ってジュースを

・・・・・・にんじんも加えて。などいつもと代わらぬ一人住まいをしていると電話がなった。携帯のほう。

手を拭いて電話に出た。

「ハニー。おれ。おれ。」

電話の主がポプランなのはわかるが「失礼だが私には「おれ」という知人はいない。間違えじゃ・・・。」

と冗談で言ってみた。「おい。ハニー。オリビエだよ。わかってやってるだろ。いたずら娘。いまから

いっていい?」

うん。いいよと彼女は笑いながらいった。「ねえ。荷物来たよ。夕方。リビングにおいてるけど。」

空けたかと男が聞くのでまだだと彼女は言う。「ま、そっちついたらすべてわかるからさ。じゃあ。

愛してるぜ。」と電話が切れた。



マイペースなやつだとまたキッチンでほうれん草をゆがき。チャイムが鳴った。

「どなたです。」インターフォンにはカメラもついているのだがアッテンボローはいたずらっ子であった。

「だからおれだって。ハニー。ダスティ。」と口をへの字にしたポプランが制服姿のまま現れた。

くすくすと笑いながらドアを開けると「つまらん小細工が好きな女だな。かわいいやつ。」と

玄関ホールで抱き締められてやさしいけれど、濃厚なキスを交わす。



「・・・・・・恋しかった。ダスティ・・・・・・。」

と抱き締められていわれるといままで凍っていたものが溶けていくような気持ちになる。

私もといおうとしたが・・・・・・この男は恋の達人だからいままでこんなせりふを何度言ってきたんだろうと

思うと素直に「わたしも」といえなくなってしまうアッテンボローである。

「会いたかった」というひとは多い。

「恋しかった」とはなかなかいえる言葉ではない。

そう彼女は判じた。

「・・・・・・うん。」これが彼女にはこのとき精一杯だった。いいにおいがすると彼はアッテンボローの香り

について言及したのであるが、とうの彼女は台所の火をけしていないことに気づく。

「鍋、鍋が。」とポプランの腕からもがきでてキッチンへ走っていった。



どこまでも鍋がすきなんだなとポプランは苦笑した。

彼はリビングにおいてある先ほどの箱を見つけた。「あのさ。俺考えたんだけどな。」

台所にいるアッテンボローはうんと返事をした。聞こえているらしいしこのまま話してもいいかなと

ポプランは思うけれど。

交際をしていないころは台所立ち入り禁止だったけどいまはどうなんだろうという興味で

アッテンボローが料理を作っている台所へ足を運んだ。

前にも手料理は幸運にも食べさせてもらったことがあるけれど彼女は料理上手。そしてなかなか

台所での仕事をしているさまも・・・・・・かわいいじゃないかとポプランは思う。



「何を考えたんだ。あ。ちょっとこれ味見て。濃い?薄いかな。」と小皿を差し出された。

クラムチャウダーを味見するポプラン。「え。ほんとにおいしいよ。文句なし。」と素直に賛嘆した。

「じゃあお前はそのくらいの味でいいんだな。味覚がそこそこ近いなら安心だ。」と微笑んでまた

料理に熱中した。

「趣味は料理だっけ。」とポプランがいうとうんとアッテンボローは言う。「いえのことしているとほっと

するんだ。気楽だし。自分のいいようにできるし。・・・・・・仕事はそうも行かないだろ。」

と、なんともいえぬ柔らかな表情で答えた。



案外家にいるひと向きなんだなとポプランは思った。「出歩くデート好きか。ハニー。」

「うーん。」と彼女はチーズのパスタの味付けをしながら答えた。

「場所によるな。」

「たとえば。」

「映画なら一人で見る。一緒に見るなら部屋で見るほうがいい。イゼルローンの中では顔が知れているから

何かと億劫になる。でも天気がいい日にピクニックに行くのは好きだ。動物園も嫌いじゃないな。

遊園地の年齢は過ぎた気もするから・・・・・・。星を見に海にいったり車で出かけるの好きかな。

・・・・・・ひとが多いのは苦手かもな。」

なんだか迷子になりやすそうな彼女なので外でデートするときは手をつないでおかなくちゃとポプランは

思う。「じゃ、ハイネセンに戻ったら海とか森にピクニックに行こう。」

そういうとアッテンボローはほほえんだ。「うん。素敵だね。きっと。」



素敵なのはお前の笑顔だよ。ハニー。

ポプランは彼女といるといつもときめく。恋してばかりであった。

えっと。「何を考えたんだ。ごめん。私が話の腰をおった。」とアッテンボローはいう。料理が出来上がり

盛り付けて運ぼうとするのでポプランは手伝った。

うん。つまりな。



「おれ、今夜からここに住むから。」と断言した。

言われたアッテンボローは事情が飲み込めないで「え。」というと少し彼の顔を見て困った顔をしていった。



「・・・・・・好きにしなさい。」

「好きにしていいの。ラッキー。」とテーブルに料理を並べてポプランは満足げにいった。

「どうせここは一人で住むには広すぎるんだ。落ち着かない。ヤン先輩の部屋と同じつくりだから

寝室が三つもあるんだ。どこを使ってもいいよ。掃除はしているから。トイレットも浴室も二つあるし。」

お前と一緒でいいから。



にっこりと微笑んでポプランがいう。アッテンボローはにんじんジュース飲むかと聞いた。

飲むと答えた男と自分のためににんじんとセロリとオレンジをミキサーにかけた。氷を浮かべ

グラスを渡して彼女も着席。



「・・・・・・好きにしなさい・・・・・・。ご飯食べようよ。おなか減った。」アッテンボローは寝室がどうなることより

自分の腹具合が辛抱できない。二人でいただきますをして。

「あの箱の中身はなんなんだ。大体予想できるんだけど。」

彼女は自分の料理にまずまずの点数を与えた。多分うるさい彼女の姉たちも文句は言うまい。

「俺の服。下着とか。制服のかえとか私服。」



やっぱりか。軽いからそうかなと思っていたのである。

アッテンボローは寝室は一緒でいいけれどクロゼットや収納は他の部屋にもあるから自由に使えば

いいという。「私は寝室のクロゼットだけで十分だから。」



だってさ。

「今朝のお前を見たらな。すごくさみしそうだった。あんなさみしい顔を見せられては側にいたい。

朝帰りはやめる。不満あるか。ダスティ。」

食事をきれいに平らげてお代わりもした男は割と真剣な顔でアッテンボローにいった。



・・・・・・ないよ。と彼女は呟いた。



「あの日から一緒に暮らしてるってのがある意味すごいよな。おれここまで長くお付き合いした女性

いなかったし。結婚までしちゃったもんな。」

と、現在の時空軸にかえるのである。「・・・・・・随分ルーズだったな。私。ちょっと反省してる。」

いいじゃんー。結婚までしたし。とポプランは腕枕で横になっている彼女の短い髪を・・・・・・以前より

短い髪を撫でた。



コーネフがねとアッテンボローが口にすると急に唇をふさがれた。

「なんで。」

「すぐベッドで男の名前を出す。お前、人妻なんだからな。だめだぞ。ダスティ。」

まじめな顔をしてポプランがいう。何か言い返したいがそこでアッテンボローはマダム・オルタンスの言葉を

思い出す。



「世の亭主というものは、ときどき馬鹿なことを言ったりしでかしたりするけれど、黙ってついていくと

まずまず機嫌よくことが進むものですよ。」



良妻賢母のあの人が言うのだから間違いではないであろう。あの横暴な亭主に比べればアッテンボローは

まだポプランのいうことは「かわいく思える」のだ。

「うん。ごめんね。気をつける。」・・・・・・さすが四人姉妹の末娘。甘えるのが上手である。

そんな彼女に甘えられるとオリビエ・ポプランはまずまず上機嫌になって。

「うん。わかればいいの。愛してる。」

とアッテンボローの額に優しいキスを落とす。・・・・・・ポプラン家はまずまずこれでうまくおさまるのである

から、万事それでよかろうと、ダスティ・アッテンボロー・ポプランは思うのである・・・・・・。



by りょう




ただの甘い話ですね。

いいんです。うちは甘くて。シビアで格調高いものは他のかたがつくってくださるはずですから♪


LadyAdmiral