それでも春になれば鳥たちは帰ってくる・4


フェザーンへの航路ユリアンは皇帝と数回会談をした。



政治的なことが主であったがラインハルトはヤン・ウェンリーの話を聞くのを好んだ。微熱におかされた白皙の

麗人はときに笑いときに冗談がわからぬと6歳年少のユリアンに「今の話は予には解せぬ。ミンツ中尉、予に

わかるように説明せよ。それは叛乱軍でのみ愉快なことなのか。」と5回に2回は真剣に問うた。









7月18日。

皇妃と皇太子の待つ仮の皇宮に一行は案内された。

「柊館」はラインハルトの留守中に地球教徒の残党によって消失したからで事情を知らぬユリアンやアッテン

ボロー、ポプラン、カリンはその質素な皇宮に驚いた。仮皇宮から徒歩十分の「ベルンカステル・ホテル」に革

命軍ご一行は宿泊する。



「観客(ギャラリー)がいるがこれくらいは大目に見よう。我々を見張りたい気持ちはわかる。」女性提督はホテ

ルの外の一個中隊の陸兵団を見てあとの三人に言った。

それにしてもとアッテンボローはカーテンを閉めて言葉を続けた。「あのヨブ・トリューニヒトも帝国の立憲政治

をもくろんでいたとは怖気がするな。」

ユリアンは頷いた。

「官職についたのはその一歩でしょう。銀河帝国にひずみができるとすれば10年ほどの時を待つにしても彼は

50歳です。まだ政治家としては若いと言えましょう。」

おれはやつに一票を投じたことなぞないとポプランは憤ったように呟いた。

「ロイエンタールは好きになれんがあの宿り木を殺してくれたことには感謝するぜ。」とアッテンボローを抱き寄

せた。

彼女は思う。自分は夫の精神安定剤なのであろうかと。



フェザーン滞在中四人は比較的自由に行動ができた。

ポプランなどは「ダブルデートなんて野暮なまねはせずお互い自由行動だぞ。ユリアン。」といって青年に「何

事も最初が肝心だ。」と意味深な発言を耳打ちした。



蜜月を過ごすうち滞在が一週間となった7月25日。

皇帝の具合がよくないとユリアンらは1830時、「ベルンカステル・ホテル」に皇帝の直接の使者がやってきて

知った。

皇帝高給副官シュトライト中将という人物は四人を仮皇宮に招いた。皇帝が呼んでいるとのことである。ヴィジ

フォンではなく使者の直接訪問がたれ込める暗雲と豪雨とともにユリアンらの心を冥くさせた。

普段は冗談の塊であるポプラン夫妻もただ黙って服装を整えた。









ヤン提督。

いつか提督がお目覚めになったら。

この歴史が大きく移りゆくさまを刻銘にお伝え申し上げます。

嘘偽りなく提督にご報告申し上げます。

ユリアンは悪天候の中、眠れるヤン・ウェンリーに誓った。



「お前さんを待ってるよ。ユリアン。」

そんな声が青年には聞こえた。

遠くはなれているのにきっと青年はヤンと同じ空を見上げている。

青年は確信しているし彼の師父もそう思っていると信じることができた。









仮皇宮で四人は豪奢な金髪の佳人を目にした。アンネローゼ・フォン・グリューネワルト大公妃殿下。まさに

傾国の美女である。彼女が権力者によって奪われなかったらいまなおゴールデンバウム王朝は存続し自

由惑星同盟と終わりない戦争を繰り返していただろう。その戦争をあまりにも大量の屍の上に終結をみ、平

和は「それぞれの意志」によってのみ保たれる。

数十年の平和かもしれない。

それでも150年にわたる戦争という大義名分があるだけの殺人は終わる。



四人の客人は知らない。

皇帝の病室ではラインハルト・フォン・ローエングラムという名の青年が姉に大事なロケットを還したことなど。

夭逝したジークフリード・キルヒアイスは姉を愛していた。姉もキルヒアイスを愛していた。それを知っていなが

らみすみすラインハルトは遠き日にキルヒアイスを喪った。ロケットの中には幼き日に三人で写した写真と愛

する青年の遺髪がはいっていた・・・・・・・。







姉上にキルヒアイスをおかえしします・・・・・・。












建物一階の西翼に部屋を与えられた四人の客人たちも外部の喧噪を耳にして地球教徒の破壊工作が進

んでいることを察知した。

「とりあえず妙な話だが皇帝を護り参らせようぜ。ユリアン。ダーリン・ダスティとカリンはここにいろ。」

ポプランもユリアンも有無を言わせなかった。女性提督は陸にいる間は銃の腕が悲壮だったしおとなしく夫

の言いつけを守った。「気をつけろよ。」一言二人に呼びかけた。

廊下に出た二人は倒れている僧衣をまとった男からブラスターを拝借した。

「さすがに素手は辛いもんがある。」

キスリングと殴り合っていたときのことを思い浮かべユリアンはどんなときでもハートの撃墜王は健在だなと

小さく笑った。すぐにポプランのブラスターが火を噴いた。何度もいうが彼はエリート・トップガンで陸戦のスキ

ルは十二分である。よく忘れられる事実である。

「庭にいるのは奴らじゃないか。地球教徒ども。」

行きましょうとユリアンの声で二人も庭に躍り出た。皇帝を護るため?違う。ユリアンは心で呟く。嵐のような

天候の中木々が揺れ仮皇宮を今にも襲いかからんとしなっていた。



「逃さないぞ。地球教徒ども!」青年の怒気を含んだ声にポプランは驚く。反撃するブラスターの光線をよけ

ユリアンは三人いる地球教徒のうち二人を撃ち殺した。

残った最後の男が振り向いた。逃げようとしたがポプランが先んじており射程距離にいた。



「・・・・・・殺す前に聞きたいことがある。総大主教はどこだ。お前たちの首謀者はどこだ。」

暗い雨と風が狂ったように吹き荒れる中ユリアン・ミンツの怒号が響いた。

馬鹿にしたようなあざける口調が帰ってきた。「総大主教・・・・・・そこに転がっておるわ。」と指さした。ポプラ

ンは脚で死体をひっくり返し老人の顔を調べた。無言で顔のゴムの仮面を剥がした。・・・・・・別人であった。

「本物はとっくに地球本部で生き埋めになって土になったことだろう。そいつは総大主教だと自分が思いこん

でいた木偶人形だ。本物が死ねば古来より偽物をたてるのが習わしだろう。人形でも役に立つ。げんに今

皇帝を殺してきた。地球教徒はすでに20余名程度になっているが銀河帝国の皇帝を殺すことに成功した

のだ。」

男は偉業をなし終えて昂揚したようにユリアンとポプランの前でいらぬことも垂れ流した。皇帝を殺したと興奮

している男の顔を青年は記憶の糸をたぐり寄せ思い出した。



どこかで見た。

どこかで見た。

どこかで見た。

どこかで見た。

どこかで見た。



ド・ヴィリエ大主教・・・・・・。



「ヤン提督の讐(かたき)だ!」ユリアンのブラスターに閃光が走りド・ヴィリエの体を貫いた。



今頃。

今頃自分を斃しても「銀河帝国はいずれ崩壊する。変わりのものはまだこの世にいる。」ド・ヴィリエは敵意を

むき出しにして血反吐をはきながら青年に言った。撃たれたこともそうだが偉大なる自分に銃口を向ける青年

が愚かに見え青年を憎んだ。









銀河帝国の未来など僕は知らない。

「お前はヤン提督を害した。僕には銀河帝国の未来に責任はない。ヤン提督の讐だからお前を殺す。」

青年のブラスターがまた火を噴いた。「パトリチェフ少将の讐!」またビームがド・ヴィリエの体を貫通する。

「ブルームハルト中佐の讐だ!」エネルギーパックがなくなるまでユリアンは叫び打ち続けた。

「お前一人の命で・・・・・・お前一人の命であがなえるものか!」

豪雨がユリアンの涙を隠した。



かちかちという手応えのない感触が続いてもユリアンは引き金(トリガー)を引き続けた。

「こいつはこれってほどないくらい死んでる。お前さん一人で活躍したからおれ様の出番がない・・・・・・。」

ユリアンのこわばった体にポプランはぽんと背をたたいて声をかけた。

美女たちが待ってる。

「帰ろうぜ。ユリアン。」

ポプランはユリアンの涙を見て見ぬふりをしてくれた。



青年はこの陽気で洒脱な撃墜王が大好きだった。



さんざん雨に濡れたのでアッテンボローはポプランにタオルを渡した。



「水も滴るいい男だとおもわんか。」

「馬鹿言うな。ずぶぬれじゃないか。風邪でも引いたら大変だ。」

アッテンボローは二人だけの部屋で夫の髪や体を拭く。着替えさせたいが今はまだここから動けそうもない。

皇帝を殺したと地球教徒どもは喜んでいたが爆破に成功した部屋はパウル・フォン・オーベルシュタイン元

帥の部屋である。皇帝崩御の知らせはまだここには届いていない。



なあ。ダスティ。

「俺はフェザーンに残る。」



アッテンボローの動きが止まった。翡翠色の眸が大きく見開いてやがて彼の好きな宙(そら)の蒼い色に変

わる。二人の間に沈黙のカーテンがおりた。次の言葉を彼女は口に出そうとするがうまく説明できる自信が

なく何も答えることができなかった。

言葉は弱々しいものになって出てきてアッテンボローは自分が情けなくなった。

「・・・・・・今度はついて来いって言わないんだね。」

「お前が行く道と俺が行く道が違う。それがわかるだろう。ダスティ・アッテンボロー・ポプラン。おれはどうしても

ここでしかできないことをするために残る。お前はヤン夫人とユリアンが作るであろう暫定政府の補佐のため

にハイネセンへ還る。」



いつでも寄り添って生きていけると信じてた。

同じ道を永遠に共に歩くと信じていた。



「フェザーンでしかできないことって何。」

アッテンボローはポプランの濡れた体を丁寧に拭く。

内緒。「でも浮気じゃない。ほかの女と駆け落ちするわけでもない。・・・・・・俺はこれでもプライドあるから今は

まだ内緒。お前を裏切るつもりは毛頭ない・・・・・・。」

アッテンボローは知っていた。

オリビエ・ポプランという男は理想も高ければ自分にも厳しい面がある。矜恃もある。

「・・・・・・内緒か・・・・・・。」

アッテンボローは足下が急におぼつかない感覚に見舞われた。

確かに自分はフレデリカやユリアンを見捨てることはできない。和平が成立してもバーラト星域の自治を統治

するには彼女らだけでは荷が重すぎる。

ユリアンに。

「ユリアンにちゃんと話せよ。」アッテンボローがそういったあとドアをたたく音がした。彼女は相手を確認して

皇帝の勅使ミュラーが沈痛な面持ちで口元を引き締めて皇帝崩御を伝えに来た。

時代が変わる。

アッテンボローはミュラーに弔辞を述べて頭を下げた。

主を喪ったばかりの男が去ると女性提督は呟いた。「星が落ちたな。」

ポプランはタオルを引っかけたまま「ユリアンにいつまでここにいるのか聞いてくる。」といって部屋をあとに

した。残されたアッテンボローは・・・・・・椅子に座ったまましばらく動かなかった。離婚するとも愛想が尽きた

とも言われた訳じゃない。



ただ、歩く道が違う。

彼には彼の空があり、彼女には彼女の空があるだけだ。

それでもアッテンボローは一人になった部屋で涙が出た。









二週間ほどは皇帝の葬儀や何やかやで動けないだろうとユリアンが言うとポプランは「じゃ、そこでお別れ

だな。」と綺麗なウィンクをして青年に言った。「俺はフェザーンに残る。ダスティはお前さんたちと行動する。」

青年とカリンが口を開こうとすると「何も言うな。何も聞くな。ダーリンの了解済みだ。補足説明したいところ

だが場所が場所だけにホテルに帰ってからにしようと思う。俺と彼女は道が違う。だから何も言うな。」と二人

の発言を止めた。

「・・・・・・わかりました。でもとびきり盛大にお別れパーティしましょうね。」

これがオリビエ・ポプランなのだ。

彼の心は硝子細工のように脆くてそれを知っているものはあまりいない。

一つの時代と決別するために彼には彼の旅立ちが必要なのだろうと青年は思った。

アッテンボローを残していくというのは何か理由があるのだろうと解釈した。

「またそのときにあおうぜ。そんで年をとったら俺たちを遺していった奴らを笑ってやるんだ。愉快だろ。」

青年は頷いた。

ポプランは口笛を吹きそうになったが。

さすがに不謹慎だと二人の若い恋人たちの肩を抱いた。

「俺の愛する女を頼むぞ。」

そういってユリアンたちの部屋から出て行った。









部屋に戻るとアッテンボローは窓の外の雨を見つめていた。

何をさせても絵になる女だとポプランは思う。

「ここにいてもしようがないだろ。ホテルに帰ろうぜ。ダーリン・ダスティ。」いつものように言ってみた。

そうだなと振り向いた彼女の頬に涙のあとがあった。「ああ。一人で泣いてたな。ダーリン。甘えん坊だなあ。」

ドアを閉めてポプランはアッテンボローを抱きしめた。

今までになく強く抱きしめられてアッテンボローは苦しくなる。

「く、苦しいよ。馬鹿。」

額に額をこつんとぶつけてポプランは言った。



「二年だ。」

え、とアッテンボローは呟いた。

二年間だけ暫定新政府にお前を貸してやる。「だが二年したら是が非でも政(まつりごと)からは引退させる。

本当の本当に俺の奥さんとして生きる。俺だけのダーリン・ダスティにする。・・・・・・二年もあれば十分ヤン・ウェ

ンリーに義理立てできるだろう。」

そっと抱き寄せて耳元で囁く。

「今お前、おれについてきたら一生後悔する。それじゃだめだ。後ろを振り返って悔やむお前を見たくない。手放

したいはずないだろ・・・・・・こんなに愛しているのに。」

ぎゅっと腕に力がこもった。



アッテンボローはしばらく言葉が出なかった。

離れたくないよ・・・・・・とのどまで出かかる言葉を飲み込んで涙が出た。嗚咽が漏れて男の首に腕を回し泣

いた。

彼女はフレデリカを裏切れない。

彼女はユリアンを裏切れない。

けれど一番裏切れないのは・・・・・・ヤン・ウェンリーだった。

「お前を見ていればわかる。俺はお前しか見ていないからわかる。二年。一秒だって余分には渡さない。そして

今度は本当に二度と離さないからな。」

おれの、女性提督。(レディ・アドミラル)

おれだけの運命の女。



あれはお前のことしか見てないしお前のことしか考えてないんだからな。

ダスティ・アッテンボロー・ポプラン。

皇帝の葬儀を終えてイゼルローン要塞にいるフレデリカたちと超光速通信(FTL)で打ち合わせをしてユリアン

たちはハイネセンを目指して航路にでる。

出発は朝。

まぶしい夏の空をアッテンボローは忘れない。

別れのぎりぎりまで肌を重ねて愛し合った男と二年、離れる。

愛がなくなったわけでもないのに二人はここで別れる。

ポプランも蒼穹の空のもとアッテンボローを抱きしめた。

白い闇の中で見た彼女の背中。自分は馬鹿だなと何度も思った。



けれど彼女に心残りはさせたくない。

帝国軍の見守る、朝日の中で二人は抱きしめ合って別れのキスをした。

果てしなく遠い二年の別れ。

ついてこいとも言わなかった。

ついて行くとも言わなかった。

「またな。おれの提督。」

きらめく緑の眸をアッテンボローは忘れない。

また会えると男は言ったのだから。

女はそれを信じて生きようと決めた。



男の手を離し、艦は出立した。

彼の、彼女の、互いの指が離れた瞬間を二人は永遠に忘れない。


















あの中佐は馬鹿ねと女医はその知らせを聞いてからずっとポプランを馬鹿呼ばわりしていた。生きている夫

婦が愛情があるのに離れて暮らすことは無意味だとキャゼルヌやシェーンコップに言っている。フェザーンか

らの超光速通信(FTL)でユリアンから革命軍艦隊に連絡が入ったときキャゼルヌは要塞を帝国に返還する

準備で忙しかったがおおむねミキが言うことはもっともだと思っていた。

「アッテンボローが傷物にされた。」などと物騒なことを言う。

まだ傷が深いワルター・フォン・シェーンコップは憤慨する女に言う。

「結婚とは喜劇なのか悲劇なのかわからんな。」

そうねえと女医は男の傍らに座ってシェーンコップの具合を見ている。「悲劇も喜劇も紙一重ってところじゃ

ない。」



お前さんはもう結婚しようとは思わないのかと男に聞かれてミキはさあ、考えてないと正直に言った。

一度。

「一度お前さんに言っておきたいことがある。」

風雅さも持ち前の不遜さも伺えぬ男のグレイッシュブラウンの眸を見て女医はなによと尋ねた。

「出会ったときからお前を愛していた。今もその気持ちは変わらない。」

ミキは驚きもしないで言った。「知ってたわよ。」でも、応えられなかった理由はあなたもわかっているでしょうと

静かな声がかえってきた。

「そうだな。知っていた。」

女にてなれたはずの男はしばらく押し黙ったし女も何も言わなかった。次に男はこういった。

「おれと結婚してみる気はないか。ミキ・M・マクレイン。」

女医はじっと男の顔を見てしばし考えて「条件が一つ。これが守れるならそれも素敵なことだと思うわ。」

条件とはなんだとシェーンコップが聞く。

簡単よと女は言う。



「150歳まで天寿を全うしなさい。そのとき148歳の私が夫はいいひとでしたって言う。これが条件よ。」

小さくて華奢な女医の体を抱き寄せてシェーンコップは「心得た。」といった。じゃあ結婚してあげると女は

笑った。「あなた一人が地獄に行く訳じゃない。・・・・・・その覚悟はできてるんだから。」

先に逝った亭主やブルームハルトに文句を言われても。

「お前、俺の女でいろ。」

出会って12年。はじめて唇をあわせて男が言った。悪くないかなと女医は答えた・・・・・・。



ついうたた寝をしていたフレデリカは目覚めると夕刻になっていることに気付いた。嬉しいことや心苦しいこと

があって・・・・・・シェーンコップとミキが婚約したことは驚くことではあったけれど嬉しいことだった。反面自分

たちのためにアッテンボローとポプランが離れて暮らすことが彼女を申し訳ない思いで一杯にさせた。みなは

あの二人は伊達と酔狂でできているから心配しなくていいといってもあれほど比翼の鳥、連理の枝と思われた

二人が生きてそして愛し合っていながら離れるなんて・・・・・・小さくため息をついてしまった。

ため息はよくないと自分で気持ちを切り替えて眠る夫に囁いてみる。

「ウェンリー、起きなさい。起きたら今度はずっと眠らせないから。」

冗談を言ってみた。














「眠いよ、フレデリカ。・・・・・・あと5分。」

それでも春になれば鳥たちは帰ってくる。

それでも春になれば鳥たちは帰ってくる。

彼女のもとにヤン・ウェンリーが還ってきた。

みんなのもとにヤン・ウェンリーは還ってきた・・・・・・。



by りょう



この話はおしまいですが最終話「孤独の、その先に。」で娘小説終わります。

詰め込み感ありありな気はしますが戦後の話をひとつかいてエンドとします。

番外編は書くつもりですが次の作品は何を書くか考えていない状態です。

ご都合がいいのは承知です。

でも、そんな物語があってもいいと思ってます。夢を殺すな。夢を追うんだ。

いろいろと至りませんがあと一話おつきあいくだると非常にありがたいし嬉しいです。


LadyAdmiral